札幌記念
今年から中央競馬唯一の定量GⅡ戦として生まれ変わった札幌記念。設定上はGIに限りなく近いGⅡ戦、もちろん賞金も他のGⅡより多めです。ただ、今年集まったメンバーを眺めますと、重賞勝ち馬は9頭と揃ったもののGI馬の出走はなし、毎年必ずGI連対馬が出走していた事を考えますと、やや小粒と言わざるを得ません。
人気どころはGI4着、7着と連敗中のアドマイヤムーン、オープン入りはすんなりでも、その後3着2回とやや勢いを失っているマチカネキララ、函館記念2連覇達成も去年このローテーションで人気を裏切っているエリモハリアー、さらにGIで2桁着順の続いているシルクフェイマス。どれもこれもいまいち信頼に欠ける馬達、荒れる要素十分と見ています。
札幌記念でデインヒルと聞きますとファインモーションが浮かんできますが、年齢やローテーションから見ても、ここは厳しいと思います。
去年のステイヤーズSを見に行って本命で撃沈した記憶しかありません。2頭回避による繰り上がり出走は運があったのかもしれませんが、そこで運を使いきったのではないかと。
最近はダンスインザダーク産駒らしく、長距離で長くいい脚を使っての好走が目立っています。去年同レース2着に入って穴をあけてはいますが、本質としてはもう少し距離があった方がいい馬。去年はあまりにもうまくハマった感がありますので、あの1戦は無視して考えたいと思います。
2000mの成績だけ見ますと、1-0-0-7とイマイチではありますが、負けた際はすべて1秒以内で走っており、決して苦手な距離ではありません(私は2500mがベストと思っていますが)。近走人気はなくとも4、7、5、4、5着と安定、そして勝利を挙げている札幌コース。斤量が定量ということで頭を期待するのは酷と思いますが、好走の可能性はかなり高いと見ています。
3 5ブルートルネード 牡5 57.0 秋山真一
取消とのこと、シルクフェイマスとの兼ね合いを楽しみにしていたのですが残念です。
3 6セフティーエンペラ セ7 57.0 長谷川浩
札幌2戦2勝ですが、前走が全く持って見せ場なしで斤量も2kg増、調教はまずまずでしたがここは流石に厳しいかと。
思ったより人気してしまいました。目立っている札幌成績に北海道巧者の藤田騎手、そして去年のヘヴンリーロマンスという成功例があることも味方していると思います。予告通り馬券には絡めるつもりですが、私藤田騎手と相性悪いんですよね・・・非常に・・・
前々走は体重減の影響があったかもしれませんが抜群の手応えからやや伸びきれず、前走は重馬場が原因とも取れますが、勝ち馬に競り負け、後ろにいたグラスボンバーにも交わされるという力負けの競馬。GI級と一部では言われているようですが、それにしてはモロい競馬が続いている気がします。ただ、今回は5勝を挙げている得意の2000mに戻り、おそらくは良馬場、枠も手ごろ、さらにこの馬自身小回り適性もあり洋芝もこなせるSS×ノーザンダンサー系の血統。ここであっさり負けるようだと言い訳もしにくい立場になりかねません。ここで逆転劇がありますかどうか・・・
セフティーエンペラ並に札幌変更で推せる部分があれば金鯱賞の内容から連下候補にはなったかもしれませんが、そういった要素もない厳しい現状。ここは軽視でいいと思います。
5 10シルクフェイマス 牡7 57.0 五十嵐冬
逃げる要素を持っていたブルートルネードが回避ということで、展開的には単騎逃げが濃厚になってきました。しかしこの馬の逃げには誰しもが警戒しています。AJCCにおけるヨシトミ先生の好プレーで逃げ馬のイメージが付いてしまっている同馬ですが、もともとは好位から前を交わす先行馬。マークされ、早めに競りかけられてからもうひと伸びというタイプではないと思います。ただ、札幌2-1-0-0にGⅡ3勝は無視できない実績、鞍乗の手腕にも期待しまして・・
さて、取得に悩む一番人気馬です。札幌2戦2勝に、2000mの重賞勝ち。この実績だけで馬券対象としては申し分ないのですが、血統面・調教過程・古馬初対戦等の心配があります。特に気になるのは血統面、スロー〜平均ペースでスタミナを問われなかった弥生賞こそ見事な勝利でしたが、皐月賞や日本ダービーで見せたスタミナ不足の部分は事実。エンドスウィープ×サンデーサイレンスは今朝亡くなったラインクラフトと同じ血統背景になりますが、彼女もまた2000mはやや長いという印象でした(1600mでも長い馬になっていましたが)。今回緩いペースになりそうとは言っても重賞を何度も走っている古馬が作り出すペース、最後の直線で地力を求められるとなると、その距離での本質的な適性が大きく出てくると思います。ただ、こんな不安を持ちつつも、GⅡになってから4-1-0-0という安定度を誇る武さんを背にしたとなると完全切りという思い切った選択は出来そうもありません。
この馬も難しいところなのですが、札幌で推すところもなく(父SSくらいでしょうか)、母父ミスプロが示すようにこの距離はやや長めの印象。ここ何戦かの安定度が気になりますが、ここは他の馬がいるという事で、軽視したいと思います。
マチカネキララを買うならこの馬も抑えておくべきと思います。アドマイヤムーンと同様に頭の期待は薄いですが、前走は体重面を見れば無視できますし、サンバレンティン・マチカネオーラ・トウカイカムカム・オースミグラスワン・アドマイヤフジなどと好勝負をしてきている地力は確かなものです。正直エンドスウィープ産駒なら、アドマイヤムーンよりこちらの方に期待しています。
去年と同じローテーションで挑戦。去年は1着→1着→6着、今年は2着→1着→?。人気の一角を担ってはいますが、実力的にはやはりGⅢレベルというのが妥当な評価と思います。前走は斤量に恵まれた感もあり、定量戦となるとどうなりますか・・ただ、それでも札幌コースは得意で、やや微妙なメンバー構成。去年のような前崩れ展開も考えにくい感じですので、大崩れはないと思います。
函館ではやられましたが、札幌も同様にロベルト系は苦戦必至。前走が目一杯の仕上げに見えましたし、斤量も2kg増えます。前走は馬場が荒れたおかげと見まして、ここもあえて無視したいと思います。
どこかで生き返るとは思っているのですが、ここではないと見ます。しかしまだ7歳ですか、もっと年かと思っていました。
結局人気どころは不安要素がありつつも切りきれない現状です。一応人気どころのみではキララ>ハリアー>ムーンと見ています。
本命はマチカネキララ
敗因が一応明らかになっている(調子・重馬場)馬ですので、巻き返す可能性があるという意味での本命です。前日1番人気には驚きましたが、おそらくムーンに次ぐ2番人気で落ち着くと思います。
対抗はシルクフェイマス
マークされる側としての立場がどう出るかが重要ですが、鞍乗との相性がすごくよさそうだなと個人的には思っています。少々強引な逃げ込みも見せてもらいたいものです。
3番手はシェイクマイハート
巴賞や新潟大賞典の追い込みはまがい物ではないはず。洋芝適性もかなり高いと見ます。そしてクイーンSのような柴山騎手の思い切った騎乗にも期待。
抑えは連闘馬レクレドール、3歳馬アドマイヤムーン、調子次第のタガノデンジャラス、去年より上にはきそうなエリモハリアー。
◎マチカネキララ
○シルクフェイマス
▲シェイクマイハート
△レクレドール
△アドマイヤムーン
△タガノデンジャラス
△エリモハリアー
3連単フォーメーション
1着 キララ フェイマス
2着 キララ フェイマス シェイク
3着 キララ フェイマス シェイク レクレ ムーン デンジャラス ハリアー
計20点
あ、今回は100万馬券もあるみたいです(フェイマス→シェイク→レクレ・デンジャラス)