フェブラリーS(GⅠ)


今年初のGⅠ!!近年まれに見る高メンバーで実に面白い一戦ですが、予想はとてもやりにくいです(笑)いつも通り、各馬のいいところと欠点を探していきたいと思います。



1 1 リミットレスビッド 牡7 57.0 バルジュ

およそ3年ぶりに使ったダート戦のガーネットSを見事勝利、続く根岸Sでも実績馬、上昇馬を完封してダート重賞2連勝、7歳にして自らの居場所を発見したようです。騎手がいい乗り方をしたのは確かですが展開がはまったというわけではなく実力の勝利。距離延長がプラス材料とは言えませんが許容範囲内。速い馬が揃って展開も味方しそうな今回、GⅠ馬をまとめて交わし去る事ができるかどうか・・・



1 2 タイキエニグマ   牡5 57.0 田中勝春

重賞未勝利、実質GⅠ連敗中の田中勝春騎手(年末に地方のGⅠを勝ちましたがあのレースはGⅠっぽくないので)と嫌なデータはありますがそれ以外は実に優秀。去年の秋から上昇の一途を辿っていて、差す競馬を覚えてからは毎回確実にいい脚を使っています。東京ダートコースは4回走って2-1-0-1、展開もリミットレスビッドと同じく向きそうです。斤量1キロ増、ダート1600mの実績のなさ等を挙げればいくつか穴も見つかりますが、この上昇度は見逃すべきではないと思います。



2 3 ユートピア      牡6 57.0 安藤勝己

GⅠを4年連続勝っている同馬。持ち前の先行力を活かした競馬でダート1600mは4-0-0-2と得意、ただ、負けた2戦が去年と一昨年のこのレース(8着、15着)・・・しかもムラのある馬で好走した条件でも凡走することがしばしば・・・実に摑み所のない馬です(盛岡コース3戦3勝という点だけ信頼できます)。今回は同型も集まっていて単騎ではいけそうもなく少々厳しい感じです。



2 4 ニホンピロサート  牡8 57.0 中舘英二

重賞5勝は立派な成績ですが、そのほとんどが1400m。しかも最近は地方交流競走での好走が目立っていて中央では10、8、7、9と連敗中、メンバーも揃って年齢的な面から上積みも見込めない今回は厳しいところ・・・



3 5 スターキングマン   牡7 57.0 柴山雄一

成績を見ると一見ムラのある馬に見えますが、左回りに限定すると4-5-2-4と安定しています(4回の着外も本格化前の10着の他は4着、5着、4着と掲示板は確保)。久々のマイルについては筋肉質な体系に加えて実績もある事からも問題なし、東京の長い直線は絶好の舞台、柴山騎手を従えどこまで・・・



3 6 サカラート     牡6 57.0 小牧太

ヴァーミリアンの兄。昨年春から秋にかけてGⅡを3連勝、完全に本格化かと思いきやその後は掛かる癖が出た事もあってGⅠ3連敗、東海Sの勝ち方から長距離馬のイメージがありますが本来はもう少し短いところを使っていた馬で距離短縮には妙味が・・・ただ、一度もダート1600mを走っていない上に冬場はイマイチな馬、GⅡ、GⅢならともかく、メンバーの揃ったここでは・・・



4 7 アジュディミツオー 牡5 57.0 内田博幸

地方の雄。パワー優先型の馬で時計のかかる根性勝負に持ち込めば文句なしに強いです。しかし舞台は1600mのスピード戦、GⅠ連勝中の勢いは素晴らしいですが速い時計を持っていない事に加えマイペースでいけそうもない今回はこの馬の持ち味が半減しそうです。



4 8 ヴァーミリアン   牡4 57.0 ルメール

サカラートの弟。芝戦線で4走連続二桁着順、早熟馬かと思いきやダート戦線で第二の素質が開花、ここまでダートは3戦2勝2着1回、前走は成長に加えて使いたかったレースが雪で中止になった事により予定が狂い大幅な馬体増、それでも同タイムの2着は立派。上積みはかなりのものが見込め、左回りも経験済み、ハイペース経験もあり1600mのスピード勝負も父方の血統から考えて十分対応可能。亡き父に初のGⅠを・・・



5 9 シーキングザダイヤ 牡5 57.0 ペリエ

去年の2着馬。GⅠ2着の回数は6回、そして現在3戦連続GⅠ2着中・・・ダート版カミノクレッセ。一見安定していますが時折不可解な負け方をする馬でユートピア同様つかみ所が難しい馬です。ただ、左回りは今まで5回走って5回2着という安定した成績を誇っており、今回に限っては信頼できそうです。鞍上もGⅠに強いペリエ騎手、距離もベスト、チャンスは十分です。



5 10 メイショウボーラー 牡5 57.0 福永祐一

去年の覇者。ただ、その後は1勝もできず、2連勝していた去年と比べて明らかに勢いがありません。しかも放馬(レース前や調教前に馬が騎手を振り落として1頭で走ってしまう事、割と体力消耗があります)の影響で最後の調教が出来なかったとのこと・・・去年と同様にマイペースの逃げという展開も望めそうもなく、かといって脚を溜めていい馬でもないので復活は遠い感じです・・・



6 11 ブルーコンコルド   牡6 57.0 幸英明

去年は5戦4勝2着1回とほぼ完璧な成績でした。今年緒戦、5着と負けてはいますが15キロの馬体増と59キロの斤量が応えた模様、それでも0.4秒差まで追い込んだのは地力の証明、調教は抜群によく、馬体も絞れて体調は万全そうです。ただ、唯一心配で尚且つ重要なのが距離・・・1400mがベスト距離であり1600mは芝も含め5、7、5、9と明らかに苦手としています、今の体調の良さなら克服も可能そうですが果たして・・・



6 12 トウショウギア    牡6 57.0 藤田伸二

古豪ノボトゥルーの回避で出走できた運のいい馬、おそらくこの馬が今回のペースメーカー。抑える競馬もできますが、前に行ったほうが持ち味が生きる馬、型にはまると強い勝ち方を演出します。しかし、逃げ馬が揃った事に加えて得意とは言えないマイル戦、斤量も増えている事から上位進出はなかなか難しそうです。



7 13 タイムパラドックス 牡8 57.0 安藤光彰

現役最高賞金馬(約8億5千万)、重賞8勝(GⅠ4勝)は輝かしい成績です。左回りも問題ありませんが、距離はもう少し長めの方がよく、年齢からもスピード不足は否めません。長くいい脚を使うタイプで大崩れはありませんが、勝ちきるまでは難しそうです。



7 14 カネヒキリ      牡4 57.0 武豊

ダート版ディープインパクト・・・は言いすぎだと思いますが、ここまでダートは8戦7勝2着1回(GⅠ3勝)と素晴らしい成績です。何故か強さを感じさせない馬ですが一級線なのは間違いありません。距離はやや短めでもコース経験、持ち時計、鞍上は問題なし、斤量も経験済み(スタートの芝について少し危ないと言われているようですが特に問題ないかと)。最大目標(ドバイワールドC)が控えている分だけ幾分余裕残しでも、十分勝負になると思います。



8 15 タガノゲルニカ    牡4 57.0 池添謙一

ダートに入って無敗の5連勝、一番下の条件から一気に重賞まで勝ちました。しかし、前走は勝ったとはいえ展開と斤量にかなり恵まれた面があり、いきなりGⅠで好勝負かと言われますと疑問符が・・・東京コースもダート1600mも経験がなく体調の上積みもこれ以上は見込めそうもなく・・・



8 16 サンライズバッカス 牡4 57.0 柴田善臣

カネヒキリを唯一破った馬。最後の直線の末脚は安定していて、追い比べならこのメンバーでも負けていません。前走、前々走と負けていますが着差は僅か、加えて真の適性距離は1600〜1800と思われるので巻き返し可能。斤量増、大外枠と課題はありますが一発の魅力は随一。






GⅠ馬7頭を筆頭にダート無敗、ダート重賞連勝中、ダートGⅠ2着6回等の看板を掲げ、府中のダートで頂点を目指します。



展開はトウショウギアもしくはアジュディミツオーがハナを切る展開、内枠を活かしてユートピア、さらにメイショウボーラー等が絡む可能性も考えられ、スローペースは考えにくくおそらくは速い展開、時計は1分35秒前半からそれ以上の決着だと思われます。



速い時計に対応できるスピードが何より重要です、加えて上がりの速さもポイントとなりそうです。



本命はシーキングザダイヤ

好位から競馬ができるのは強み、様々な展開で好走していて、上がりの速い競馬も経験済みです。血統的にはこの距離がベスト・・12度目の挑戦でGⅠ制覇なるか・・・



対抗はヴァーミリアン

前走は予定が狂ってプラス20キロにもかかわらず高レベルな競馬、改めて強さを実感しました。マイル経験がないのは確かに不安ですが、近走からスピードが足りない印象は受けません、「兄より優れた弟などいねえ!」と名言もありますがやれるはずです。



3番手はカネヒキリ

ここが目一杯の仕上げでない事以外は全く問題ありません、上がりが速くても問題なし、出遅れても上位進出は十分可能、ドバイに行くなら無様な競馬はしないはず・・・



同評価がタイキエニグマ

重賞未勝利、確かに実績では他馬に大きく劣りますが時計も上がりも優秀です。斤量については58キロで切れ味を発揮したレースもあり特に問題なし、人気がない分思い切った競馬も可能かと。



抑えは一発期待のサンライズバッカス、東京巧者のスターキングマン






シーキングザダイヤ

ヴァーミリアン

カネヒキリ

タイキエニグマ

サンライズバッカス

スターキングマン



三連単なのはお約束で



1着 ダイヤ ヴァー

2着 ダイヤ ヴァー カネ エニグマ 

3着 ダイヤ ヴァー カネ エニグマ バッカス キングマン

計24点


※ちなみに、一番最後まで悩んだのはリミットレスビッドブルーコンコルド、前者はスタミナ不安で鞍上変更もマイナスという点、後者は調教抜群でしたが、ダート1600mの速い時計の対応に疑問符だったので思い切って切りました(一昨年のこのレースで差のない5着に入っていますがあの時は馬場の割に時計も遅く、短距離馬でも絡める展開でした)。