フサイチジャンク考察

もう出馬表が出てますが、皐月賞の問題有力馬について。



ジャンクスポーツのジャンクが語源の同馬。個人的には「ジャンク→なによこのジャンク!→乳酸菌」とか浮かんでしまうのですがそれはとりあえず無視していただいて・・・

中山最終週に行われる皐月賞、この馬の取得に誰もが困っていると思います。

これまで4戦4勝無敗。当然有力馬なのですが、キャプテンベガ以外の有力馬との対戦が一度もありません。そのキャプテンベガもオープン戦は前走が初だったのであまりいい物差しにはならず、まさに未知数となっています。

そこで、フサイチジャンクの走ったとあるレースを用いてその実力を分析してみました。



そのレースとはジャンクにとって3戦目の若駒ステークス。過去7年(98年は条件が違うのでカット)を見ますと馬場は良馬場、頭数は10頭以下の小頭数、ペースはほぼ同じのスローペース、そして勝ち馬にはGⅠ馬からオープン級の馬まで出ており実力を判断しやすいレースと言えます。

過去7年の勝ち馬と時計を並べますと



「2006」2.03.0 フサイチジャンク

(重賞0賞)重賞は走っていないだけ、4戦4勝無敗


「2005」2.00.8 ディープインパクト

(重賞6勝)皐月賞1着。ご存知3冠馬


「2004」2.02.5 ブラックタイド

(重賞1勝)皐月賞16着。ディープインパクトの兄、素質は弟に劣らずと言われています


「2003」2.02.3 リンカーン

(重賞3勝)皐月賞未出走。GⅡでは大将格


「2002」2.02.9 モノポライザー

(重賞0勝)皐月賞16着。エアグルーヴの半弟として期待されるもオープン級、重賞では頭打ち


「2001」2.02.6 アグネスゴールド

(重賞2勝)皐月賞未出走。デビューから4連勝、怪我に泣いた実力馬


「2000」2.03.7 ダイトクヒテン

(重賞0勝)皐月賞未出走。地方馬、去年まで走っていましたが目立った成績は残せず引退


「1999」2.04.0 ニシノセイリュウ

(重賞0勝)皐月賞12着。名牝ニシノフラワーの仔として期待されるが結局準オープン止まり



この8頭をタイム順に並べると



(6)ディープインパクト
(3)リンカーン
(1)ブラックタイド
(2)アグネスゴールド
(0)モノポライザー
(0)フサイチジャンク
(0)ダイトクヒテン
(0)ニシノセイリュウ

※( )内は重賞勝ち数



こうなると、フサイチジャンクは重賞未勝利馬に挟まれ大したことないという事になります。







しかし、一つのレースのタイム差を比べてしまっては何かと不公平です(時計が出ない馬場の場合もあるため)。そこで、レース当日(もしくは次の日)に行われている他の芝レースと比較してみました。



今年&過去3年は石清水Sという1600mの準オープン戦があるのでそのタイム

2002年は1400mを1600m換算しまして1.33.8(ラップの平均をプラス)

2001年は900万下の時計から1秒引いて1.33.5(2003年の同日1600mのタイムを参考)

2000年も同じく900万下の時計から1秒差し引いて1.33.5

1999年は次の日の準オープン戦のタイム1.35.7を対象に比較しました。



並べますと



1.34.7 2.03.0 フサイチジャンク

1.33.4 2.00.8 ディープインパクト

1.35.2 2.02.5 ブラックタイド

1.33.7 2.02.3 リンカーン

1.33.8 2.02.9 モノポライザー

1.33.5 2.02.6 アグネスゴールド

1.33.5 2.03.7 ダイトクヒテン

1.35.7 2.04.0 ニシノセイリュウ



これらを比較(左の下2桁から右の下2桁を差し引いて数字が大きい順に並べる)



2.7 (1)「3」ブラックタイド
2.6 (6)「1」ディープインパクト
1.7 (0)「8」ニシノセイリュウ
1.7 (0)「6」フサイチジャンク
1.4 (3)「2」リンカーン
0.9 (0)「5」モノポライザー
0.9 (2)「4」アグネスゴールド
−0.2 (0)「7」ダイトクヒテン

※( )は重賞勝利数、「 」は実際のタイムの順位



と、何故かニシノセイリュウの評価がやけに上がりますが、上位2頭が圧倒的に抜けた存在という事が分かります(ブラックタイドは気性の悪さで力を十二分に発揮できずにいますが、その素質はディープインパクト以上という意見もあります)。

ただ、アグネスゴールドリンカーンが下にいってしまう辺り、ペースや展開等なんとも言えない部分もあります・・・

しかしとりあえず言えるのは、現時点でフサイチジャンクにズバ抜けた能力はなく、重賞級に過ぎないという事です。



という事で私は2〜3着はあっても1着はない、惨敗もありうると評価します(これで圧勝されたらもう笑うしかありません(笑)









ちなみに、過去17年でこの数字を調べてみた結果、2.5以上いった馬(勝ち馬以外も含んで)はわずか6頭。



3.6 トウカイテイオー

GⅠ4勝、骨折を乗り越えた精神力は超一流


3.2 イイデサターン

重賞1勝、素質はありましたが成長力がイマイチでした


2.7 ブラックタイド

重賞1勝、略


2.6 ディープインパクト

GⅠ3勝、略


2.6 ケージーフジキセキ

重賞0勝、怪我で休んでいましたが今年復帰、安定した成績を残していて器は重賞級と言われています


2.5 ナイスネイチャ

重賞4勝、しかしそれよりも有馬記念3年連続3着の方が印象深い馬、新馬券ワイドのイメージキャラクターでした



すべての馬がその後重賞を勝っていることから、ケージーフジキセキは今後も注目かもしれません。