■

おかげで合法的に実験を休めず、いつも通り大学に行くはめになりました。

しかし車内にはいつも以上にすごい人がいて驚かされました。

「サイコ」をブックカバーなしに読んでいたことも驚きましたが、

メールのやりとりをしています

・・・マナーモードをきって・・・

始め、鳴ったのを聞いたときは、何も感じませんでしたが約5分後、聞き覚えのあるメロディーが・・・

まあメールに夢中で音を消すのを忘れてしまったんだろう。『若さ故の過ちというものか・・・』と思っていたら、再度同じメロディーが・・・

まさか同じ人が３回もやるとは考えていなかったので、この着信メロディ流行ってるのかな？と思いつつふと目をやると・・・

同一人物・・・『またしても奴か！二度ならず三度までも！』

しかし、そう思っていたのは私だけではなかったようで、明らかにその人に注目が集まっていました。

そんなプレッシャーの中、四回目の音を鳴らしたこの少女は言葉通りのノーマナーというよりはむしろ勇者と呼ぶにふさわしいと思いました

ただ、流石に勇者も人間だったようで、その後はマナーを守っていました。

これが優先席で起きていたらさらなる伝説の始まりになっていたかもしれません。繰り返しになりますが、所詮勇者も人間だったようです。

大学に到着。まだ例の薬品（８月８日のです）は届いてなく、ストックしていた試薬も使いきってしまっていたので、結果的にしばらくは合法的に実験をやらなくてすみそうです。

あ、本当はやりたくてたまら・・・・なんでもないです。

飼育も終わり午後一時。バイトの面接が八時からありますが、このまま向かったらただのお馬鹿さんです。とりあえず昼を食べて、帰って家でゆっくりしていようと・・・研究室の人とファミレスへ

なんてことない話をしていました・・・

午後６時半！？

『メイドインヘブン！？』

バイトの面接に遅れはしませんでしたが、時間の経ち方の違いに、今更ながら驚かされたのでした。